なんとか自分を元気にする方法

コンビニで起きた実話ミステリー

夜、コンビニのバイト中、電話がかかってきた。

「店長と話したい」と言う。

店長は夕方帰宅したのでそのことを伝え、明日の勤務時間を教えた。

先方は「わかった」と言った。

が、切ってほどなく再び電話が鳴った。

先ほどの人だった。

「やはり今夜中に店長と話したい」と言う。

その人の要求どおり、店長に先方の電話番号をLINEして、それからLINE電話をかけた。

店長は、相手の名前に覚えがないらしく、「セールスかなぁ」と言いつつ電話してくれた。

結局、要件は「店で買ったポテトチップスの袋が開封されていて、その上にセロテープが張られていた」というものだった。

折り返し店長から店に電話があり、「念のため店内のポテトチップスに異常がないか調べてほしい」と言われた。

他のポテトチップスに異常はなく、店内には数100個のポテトチップスが置いてある、ということが判明しただけだった。

翌日は昼勤務だった。

店長と2人のシフト。

電話してきたお客さんは早朝現物のポテトチップスを持参してくれたそうだ。

私も見たが、犯人?の袋の切り方が変だと思った。

上部の左端を3、4センチほど横に切っている。

しかも『ためらい傷』みたいに2本平行に切っている(1本目は切るのが上すぎて開封できなかったとみえる)。

そして下側のカット部分にセロテープが張ってある。

店長の話では、お客さんは「もしかしたら自分の子どものしわざかも」と言っていたそうだ。

開封して、少し食べた様子があるのだと。

子どもさんは、小学校の低学年だという。

店長は、「従業員のしわざだとすれば夜勤かな…」とつぶやいていたが、夜勤スタッフの顔を思い浮かべても、この行為にピタっとはまる顔がない(夜勤スタッフ全員を知っているわけではないが)。

それに100円ほどのポテトチップスを食べたければ、買って食べれば済むことだ。

あるいは外部の人間(他のお客さん)のしわざだとしたら、ポテトチップスを一度購入して持ち帰り、ハサミで2本の切り込みを入れ、中身を少し食べてセロテープを張り、また来店して棚に並べた?

グリコ・森永事件じゃあるまいし、そこまで面倒なイタズラは誰もしないだろうと思った。

グリコ・森永事件のWikipedia

この店のオーナーは穏やかでお客さんにも従業員にもとても優しく、店がそこまでの恨みを買うというのはまったく考えられない。

私はポテトチップスの袋の開け方や、子どもの年齢的にも、その子がこの行為にいちばんふさわしい感じがした。

それから再びお客さんから電話があり、犯人は子どもだと判明した。

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