なんとか自分を元気にする方法

忘れられないお客さん

とうふ

どん兵衛好きの男性客

数年前ですが、試食販売をしていて印象的なできごとがありました。

某スーパーで豆腐を販売していました。試食メニューは湯豆腐です。
30代の男性が買い物をしていました。昼間のスーパーで若い男性客は珍しいので自然に目にはいりました。
私がいちばん気になったのは買い物カゴの中身でした。どん兵衛のうどんとそばがぎっしり詰まっていました。他はなにも入っていません。

仕事柄なのか性格なのか他人の食生活がすこし気になります。『私もカップ麺好きだけどもうちょっと他のものも食べてほしいな~』と、心のなかでつぶやきました。

お客さんというのは同じ場所をなんども通過します。その男性がまた近くにきたときに小さなカップに入れた試食用の湯豆腐をすすめてみました。
ことわられるかと思ったけど受けとって食べてくれて「おいしい!」といってくれました。
とてもうれしかったです。

どん兵衛をカゴから取りだして・・・

それから彼は湯豆腐の材料を聞いて、わざわざどん兵衛をすべてもとの売り場に戻しにいって、カゴに湯豆腐の材料一式をそろえて立ち去りました。

彼はうまく湯豆腐をつくれただろうか?
おいしく食べてその後もリピートしてくれただろうか?
と、今でもときどき気になります。

(注1)試食販売員の多くはいろいろなメーカーのさまざまな商品をそのつど販売します。たまに特定メーカー専門の販売員もいます。この仕事をする前はたとえば味の素のクックドゥなら味の素の社員がつくって売っているのだろうとなんとなく思っていました。ほかにも住宅展示場のチラシを配っている人とか、クレジットカードの入会手続きをする人とかもぜんぶ社員だと思っていましたが実際はほとんどが派遣の人なのですよね。自分がいろいろやってみてわかりました。

(注2)このときの湯豆腐の材料ははっきりおぼえていないのですが、豆腐、長ねぎ、しめじ、顆粒の昆布だし、ぽん酢はたしかで、たぶんあと鶏肉も使用していたのではないかと思います。とくに若い人は肉を入れるのがおすすめです。鶏むね肉でも切り落としの豚肉でもおいしいはず。湯豆腐に飽きたら、最近は市販の鍋スープの品ぞろえがとても充実しているので、好みのものをえらんで湯豆腐の水のかわりに使用すれば無限のバリエーションが楽しめます。どのスープもおいしいです。1鍋分が税込300円くらいです。スープがあまったら残りご飯・うどん・中華麺(プラス冷蔵庫にある野菜・卵など)をいれて食べると翌日も無駄なく食べられます。市販のスープを利用するときは昆布だしはいれなくても大丈夫です。

モバイルバージョンを終了