決まった歯医者がなくてずっと探し求めていたが、灯台もと暗しで、家から徒歩数分のところに良い歯医者があった。
歯科医夫婦でやっているのだろうか?
50代の男女の歯医者さんが治療にあたっている。
電話などの受付業務も2人でこなしている。
『近年まれにみる良心的な歯医者さんが見つかった』と、昨年からよろこんで通い続けていた。
虫歯はたいしてできなくて、いちばん治してほしいのは、歯の着色汚れだった。
私の担当は女医さんの方で、この人はとても真面目で歯科治療&指導に熱心な人だった。
私自身も真面目で、歯の着色汚れを防ぐためにできるだけの努力はしたいと思っていたので彼女とは気が合った。
最初は歯間ブラシなどの口腔ケアグッズのアドバイスをもらって、いろいろ役に立ちそうなアイテムをドラッグストアで買いそろえた。
もちろん歯ブラシや糸ようじを使った歯の磨き方も実演して教えてもらった。
私は歯の着色汚れの一番の原因はコーヒーだと思ったから、この歯医者に通うようになって以来、コーヒーには必ずミルクを入れて飲むようになった。
紅茶にもミルクを入れて飲むようになった。
本当はブラック、ストレートが好きにもかかわらず・・・
初めてすべての歯の着色汚れをとってもらってから半年後に、再度着色汚れをとってもらいに歯医者を訪れた。
前回、着色汚れをとったり、防ぐために多数のアドバイスをもらったにもかかわらず、やはり着色汚れは付いてしまう。
今回、新たにもらったアドバイスは、着色汚れは意外と食べ物から付くのではなく、お茶などの飲み物から付くという話だった。
とても思い当たる話だった。
というのも、私は食事の後は、可能なら必ずすぐに歯を磨くし、ミルクコーヒーやミルクティーも歯を磨く前に飲んでしまう。
毎日、歯に着色汚れを付けないよう努力をしていたのだ。
しかし、お茶にかんしてはガードがあまかった。
お茶といっても、一番よく飲むのはペットボトルの麦茶とかで、味も色も「うすい」というイメージがあった。
だから仕事中に毎日ときどき飲んでいて、もちろん飲んだ後で歯を磨くことなどはしない。
しかしその半年間にわたって少しずつ蓄積された茶渋の堆積物が歯の着色汚れという結果を生んだのだろうか。
この茶渋を付けないためには、仕事中に飲む飲料を水にかえなければならない。
先生は、お茶を飲んだ後は着色を防ぐために水でゆすぐといいといっていたが、実際問題、お茶のペットボトルと水のペットボトルを職場に持ち込み、お茶を飲んだ後で水で口内をゆすぐというのは、とても変な行為だ。
それよりだったら、最初から水だけを飲み、のどの渇きをいやすという流れになるだろう。
とはいえ、ただの水だと味気ないのでお茶を飲んでいたのに、歯の着色汚れを防ぐためだけにお茶を飲まないというのは、なんだか神経質すぎるというか、本末転倒な気がしなくもない。
今度からは、お茶もコーヒーや紅茶同様に、食後にまとめて済ませてしまって、すぐに歯磨きをしなければならないのか。
好きなときに、お茶も飲めない生活って、かなり自由が制限されている。