夫は2人兄弟の次男で、物心ついたときから兄の真似をして生きてきたと思われる。
夫は無口でおとなしい。
兄はガチャガチャと落ち着きのない子どもだったとお姑さんがいっていた。
夫は釣りが好き。
兄はじっと釣りをしていられない子どもだった。
(ちなみにお姑さんも釣りは(退屈で?)苦手だといっていたが・・・)
お姑さんは都会っ子というか、気晴らしに百貨店に買い物に行ったりするのが好きな人だ。
夫の父親は教師で、病的に神経質で厳格な人だ。
父親の父親は警察官だった。
夫は生まれつきの性格もあると思うが、人の真似をすることが好きだ。
乱暴な兄と厳しい父親からの攻撃をかわすために、幼少の頃から彼らの言動を観察し、真似して、同化に努めていたのではないだろうか?
3人姉妹の長女で人真似が嫌いな私からすれば、ビックリするほどの模倣体質だ。
漫画を読めば即座にその主人公になりきってしまったり。
しかも本人は無自覚で、誰かの真似をしているという意識はない。
自然に同化してしまうようだ。
そんな夫が田舎から上京して、就職して東京のサラリーマンになり10数年が過ぎた。
金に無頓着で鷹揚だった夫の性格は、東京という環境に適応し、今やケチな金の亡者に。
管理好き、しきり好きで、自由は敵という。
まさに「東京のサラリーマン」の権化となってしまった。
そうはいえ、もともと東京生まれの人には、どこか省エネ、手抜きの達人のようなところがある。
東京で生活していて、無限に押し寄せるすべての仕事や雑用に全力投球していたら体がもたないからだ。
その点、夫が上京したのは30歳を超えていたので、田舎の人の誠実さ、責任感の強さをもってコトに当たる。エネルギーの出し惜しみをしない。
たまたま業績の良い会社で、仕事は無限にある。
回されるすべての仕事を引き受けていたら、夫の休みはなくなり、毎日10時間以上あくせく働いている始末。
もう中年で若くもなく、そもそも人間の体力には限界があるものだ。
過労がいつまでも続くはずがない。
長時間パソコンに向かう過労のしわ寄せがすでに、腰に、目に来ている。
最近は脳にも限界が来ていると思われる。
当人は相変わらず自分は「仕事のできる男」と信じているが、大事な締切日をうっかり忘れてしまったり、家ではいっていることが支離滅裂だったり・・・
自分が発言した内容を「いってない」という。
話していない内容を「いった」という。
これが日常茶飯事になってきた。
私はまるで頭がおかしい人としゃべっている気分になる。
以前は帰宅するとのんびりモードに入っていたのが、今は24時間イライラしている感じだ。
基本的に、頑固で、人のいうことはきかないので、もうどうしようもないと諦めている。
幸か不幸か、仕事の内容は夫に合っているので、このまま仕事に殉ずるのだろう。
この投稿は、状況の記録のために・・・