夏に入る前の6月だったか、たまたま雑誌で夏バテ予防の特集を読んだ。
その中で印象的だったのが「暑熱順化」という言葉だった。
それまでに一度も聞いたことがない言葉だったからだ。
暑熱順化とは、暑さに慣れるという意味だ。
つまり体を暑さに慣らしていくのが、夏を乗りきる秘策なのだ。
暑熱順化対策を始めても、それが体に浸透するまで数日間から2週間ほどかかるそうだ。
今、8月11日でまだ夏の半ばだが、私は今年、暑熱順化にまあまあ成功している。
その雑誌を読む前の6月、たまたま銭湯ブームが来て、夫婦で何度か銭湯に行ったし、1人でも歩いて銭湯に行った。
今年は梅雨が短く、6月はすでに暑かったにもかかわらず。
サウナにも入ったし、知らず知らず暑熱順化活動をおこなっていたことになる。
例年1、2回熱中症になる。
体が暑さに慣れていない夏の初期に1回。
暑さがピークに達する8月にもう1回。
今年は銭湯通いが功を奏して、夏の初期の熱中症はなかった。
体は徐々に気温の上昇に慣れていき、体にとっての基本気温は35度くらいまで上がった。
夜、気温が30度以下になると、寒くて扇風機を消してしまうほどだった。
暑くても家でクーラーを使わないので、体はなんとかこの暑さに慣れていくしかない。
毎年ほとんどクーラーを使わない理由は、①クーラーをつけると寒くなり過ぎるから、②ずっとつけていると体に悪そうだから、③クーラーがついている部屋から出られなくなるから(灼熱地獄と感じるのエリアが増える)、④電気代をたくさん払いたくない。
職場では外で作業する時間もある。
職場の人に聞いてみると、家ではクーラーを使っている人が多い。
クーラーを使っていると、体は暑さに慣れることがなく、クーラーの部屋を離れるたびに苦痛を感じるそうだ。
つまり夏中、暑熱順化しないのかもしれない。
今年は職場で熱中症になる人が続出した。
例年はいないので、本当に暑い夏だと思う。
私も暑熱順化はしていたが、2日間軽い熱中症の気配を感じて、慌ててクーラーをつけたことかある。
8月の最初、夜寝るときも室温は下がらず朝まで34度のままだった。
窓は全開だし、扇風機も最強、アイスノンと保冷剤で頭を冷やしていた。
この夜は湿度が60パーセントを切っていたので、熱中症にならなかった。
だが翌晩も熱帯夜で朝まで室温は33度、湿度が61パーセントとなると、朝目覚めたときに軽い頭痛がしていた。
それを感知した瞬間、熱中症だと思い即座にクーラーをつけた。
翌日も同様に暑く、頭痛の気配がしたのでクーラーをつけた。
その後は少しマシな暑さになり、扇風機生活に戻った。