高校時代の同級生との付き合いをやめたい
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高校1年生のときに同級生だったAという同性の友人がいる。
高校卒業後にAは県外の専門学校に通い、その後は県外の会社に就職して疎遠になった。
でも、まれに出張で上京したときには飲みに誘ってきたりした。
ところが6年くらい前からAも仕事の関係で首都圏で暮らすようになった。
彼女も私も酒を飲むのが好きなので、Aに誘われるままにときどき2人で待ち合わせて飲むようになった。
友人といっても、私はAのことを特別好きではないと思う。
だから自分からAを飲みに誘ったことは一度もない。
逆に、Aは私のことが気になるようで、機会があれば飲みに誘ってくる。
飲みの頻度が3年に一度とかなら何も問題はないのだが、どんどん頻度が上がって半年に一度とかになると、私はAとの付き合いにうんざりするようになってきた。
飲み始めて、最初の2時間、長くても4時間くらいはまだ話題もあり、普通にしゃべれるが、Aはいったん遊び始めるとそれをやめたくなくなるタイプらしく、4軒でも、5軒でも、平気で飲み屋をハシゴする。
酒は強いし、正社員を長くしてるので金は持っている。
私はあまりスタミナがなく、遊びに出てもすぐに疲れたり飽きたりして、帰って休みたくなるタイプだ。
だから、飲みもせいぜい2軒くらいなら付き合うが、Aと無限に遊び続けるのは勘弁してもらいたい。
しかし私は誰に対しても遠慮深く、自分の希望を伝えることができない。
誰に対しても遠慮深いのは、3歳の頃から母親に虐待されてきたせいで、『人には逆らってはいけない』『人をなるべく気分良くさせなければひどい目にあう』という体験が骨の髄までしみこんでいるせいだと思う。
だから私は誰に対しても遠慮がちで、どちらかといえば相手が喜ぶようなことをいって、気分良く過ごさせてしまうのだ。
だから嫌いな人がなかなか自分から離れてくれないという傾向がある。
Aのことは嫌いというほどではないが、30年以上前から知っているわりには、Aの性格がいまだにつかめない。
私を飲みに誘ってくる他の友人というのはたいていおしゃべりで、飲んでいる間も勝手に自分のことをぺらぺらしゃべってくれる。
私は無口なので、誰かに自分の話を聞いてもらいたいとはあまり思わない。
反対に、人の話を聞くのは好きなので、ある程度おしゃべりな友人とはうまく付き合えるのだ。
Aは自分ではおしゃべりだといっているが、私にはいつもどこか遠慮して気をつかっている感じで、自分のことをあまりしゃべらない。
逆に、私に話をふって「○○はどう思う?」と、私の意見をもとめることが多い。
私は全然Aに意見を述べたいとは思ってないので、何度も繰り返されるその質問が苦手だ。
私がAに不満を抱くのは・・・
①自分から飲みに誘ってくるくせに、私に主に話をさせようとすること
②自分からあまり話すことがないにもかかわらず、なかなか帰ろうとしないこと
③なぜか高校時代に執着していて、いまだに高校時代の話をしたがること
④私が思っているよりも、高校時代からずっと私と親密な友だちだと勘違いしていること
①の問題は、おしゃべりが苦手な私にとってはかなり苦痛で、長い飲み会中の沈黙を埋めるために、前もってネタ帳を準備して飲みに臨むくらいだ。
正直、なぜ私が豊富な話題を提供しなければならないのかと疑問だ。
これでは接待ではないかと思うほどだ。
②は、直近の飲み会でも困ったのだが、19時過ぎから飲み始めて終電まで3軒ハシゴして飲み続けた。
Aは決して終電までに帰ろうとはいわない。
私はかなり酔っぱらってて、そんなことまで気がまわらない。
前回1年前にAが住んでいる地域で飲んだときも3軒ハシゴして泥酔して、Aが「うちに泊まったら?」というので、泊めてもらった。
翌日は、ほんとはすぐにでも帰宅したかったが、Aは遊び好きだと分かっているので「はいサヨナラ」とはいえず、夕方までショッピングモールに行って一緒にぶらついたりして時間を潰した。
前回泥酔して1時間以上かかる自宅に帰るのが面倒でA宅に泊めてもらったが、後々そのことが心の重荷になった。
それで今回は私が住んでいる地域で飲んだので、Aを自宅に泊めて前回の借りを返そうと決めた。
実際に泊まってもらって借りを返せたのは良かったが、翌日Aはなかなか帰らない。
朝起きたときには「今日は用事がある」といったので、私はほどなく帰ってもらえると安心した。
が、結果的には、Aはその用事をすっぽかして、私のマンションのキッチンに座って、朝9時から15時までそのまま居続けたのだ。
その間、普段よりもAは自分の話をしてくれたし面白い話題もあったので退屈はしなかったが、なにぶん飲みの翌日で、私は人といるのがそんなに好きじゃなく、いつでも早く一人になりたくなる。
もっと横になって寝ていたかったし、Aとそんなにしゃべりたいことがあるわけでもない。
とにかく早く私を解放して欲しかった。
このとき長居されたことはかなり私にはダメージで、Aとの関係を見直すきっかけとなった。
③の問題も深刻で、高校時代というか、学生時代は私の暗黒時代だ。
全部忘れて、今と未来を生きたいと思っている。
しかしAに会うと高校時代に引き戻される。
それが嫌でたまらない。
確かにAにとって高校時代は人生で最も輝いていた時期だったのかもしれない。
このギャップが辛いし、当時から全然仲良くない元同級生の近況を、会うたびに聞かされても意味がない。
どうやったらAに分かってもらえるのだろうか?
ていうか、Aとの付き合いをバッサリ斬ってしまえば、諸々の煩わしさから私は解放されるわけだ。
④そもそもAとはAが思うほど親しくないし・・・
当時からAとそれほど親しくないというのは、やっぱり性格的にそれほど惹かれる要素がなかったからだと思うし、今でも状況は変わらない。
Aは普通の会社員で、趣味は海外旅行。
飲むのも好きだが、周りにはあまり飲む相手がいないようだ。
なんというか俗っぽいあまり面白味のないキャラクターなのだ。
私は自分自身もそうだかど、社会の少数派に属している人、はみだし者に強く心惹かれる傾向がある。
マイノリティと、できればつながりたいと思う。
Aはマジョリティとして普通に安定した生活を送っていて、夫婦で毎日節約生活をしていて、すでに老後を安心して送れるほどの貯金を蓄えたという。
でも今の仕事が大嫌いで「やめたい」といいながらもやめないし、何がしたい人なのかいまだによく分からない。
執筆者:椎名のらねこ
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