なんとか自分を元気にする方法

コロナで生活が楽になったような、苦しくなったような

お客さん 試食販売

妖怪について熱く語るお客さん

投稿日:2020年2月28日 更新日:

某スーパーで試食販売をしていた。

ちょっと離れた場所には別の試食販売員がいた。

互いの販売場所が近いので、しかもこのおばさんは明るくてとても性格がいい人だったので、ときどきおしゃべりして仲良くなった。

販売終了時間が近づいて少しだれていた頃、ひとりのお客さんが販売員のおばさんになにかを熱心に話し聞かせているのが聞こえてきた。

お客さんは白髪のおばあさんなのだが、日本昔ばなしかなにか、不思議な生きものが登場する物語のストーリーを販売員のおばさんに勢い込んで説明している。

その本がいかに面白いかを相手に伝えたいらしい。
「図書館でも借りれるから!」と強くオススメしていた。

断片的に聞こえたおばあさんの話は魅力的な響きで、その本を読んでみたくなった。
 
2人に近づいて、「面白そうだけど、なんの話ですか? 日本昔ばなしですか?」と、会話に割り込むと、「妖怪」だとお客さんは言った。

「面白そうなので読んでみたいのですが、なんて調べたら出てきますか?」と聞くと、「畠中恵」と。

「あー、知ってます! どの本ですか?」

「しゃばけ」と。

一方的に妖怪話を聞かされていた方のおばさんは、「へーっ、知ってるの? すごいね」って言ってたけど、畠中恵の『しゃばけ』は超人気シリーズ・・・

でもおばあさんをそんなに熱くさせるほど面白いとは・・・

出版社の広告でいくら「売れてる」といわれても響かないけど、やはりリアルな人間の口コミには迫力があった。

とはいえ、スーパーで妖怪について熱く語るおばあさんというのは、なんだかシュールだ・・・

『しゃばけ /しゃばけシリーズ 1』のAmazon商品ページ(Kindle版)

『しゃばけ /しゃばけシリーズ 1』のAmazon商品ページ(文庫版)

-お客さん, , 試食販売

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

関連記事

天安門事件と心筋梗塞の話

水上勉著『心筋梗塞の前後』 ◎はじめに 1994年に出版された古い本ではあるが、いま読んでも面白い。 内容は、1989年6月4日に中国で起きた天安門事件と、その直後に水上氏に起きた心筋梗塞についてなの …

偏食の子供を心配するお母さん

◎肉が苦手な子供 某スーパーでスペアリブの試食販売をしていた。 お母さんと4歳くらいの男の子がやってきた。 大半の子供は肉が大好きなので、いちばん大きく切った肉の塊を小皿にのせてつまようじを刺して手わ …

この地獄を生きるのだ

この地獄を生きるのだ/小林エリコ

『この地獄を生きるのだーうつ病、生活保護。死ねなかった私が「再生」するまで。』は、東畑開人著『居るのはつらいよ』で知って、読んでみた。 自分が心を病んでいるので、ほかの心を病んでいる人の体験記には興味 …

ドン・キホーテのキッス5/鴻上尚史

鴻上尚史さんの著作を読むのは初めてで、『ドン・キホーテのキッス5』はとても面白かった。 なぜシリーズの5巻から読み始めたかというと、図書館に『ドン・キホーテ』シリーズの5・7・8巻しかなかったからだ。 …

三味線ざんまい

三味線ざんまい/群ようこ

群ようこが三味線を習っていたとは知らなかった。 この三味線のレッスンがとても難しく大変そうだ。三味線は弦がたった3本しかないにもかかわらず。 私は飽きっぽく根気がないので楽器類の習得は最初からあきらめ …