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お客さん 試食販売

好きなお客さん/嫌いなお客さん

投稿日:2019年12月25日 更新日:

試食専門客

試食販売には常連のお客さんがいる。
試食専門のお客さんだ。

スーパーに買い物を目的にやって来るのではなく、試食だけを目的にやって来る。

だいたいどこのスーパーにも試食専門客が何人かついている。

多い店だと、そういうお客さんが10人以上ついている。

また、試食専門客は近隣の複数のスーパーを毎日ハシゴしてまわる。

けっこう離れた場所にある複数のスーパーで同じ試食専門客の顔を見て、最初はとても驚いたものだ(幻を見ているのかと思った)。

試食専門客は、かなりの距離を自転車で移動してまわっていると思われる。

好きなお客さん

今回の「好きなお客さん/嫌いなお客さん」というのは、一般の買い物客ではなく、試食専門客の中で・・・という話だ。

先日、某スーパーでいちばん好きな試食専門のお客さんにひさしぶりに会った。

顔を見るまでは存在を忘れているが、会えば『あっ、ひさしぶり!』と思う。

年齢不詳(60前後なのだろうか?)の女性で、試食しながら「いま掃除の仕事の帰り・・・」と、決まっていう。

東京の東の方で試食販売する人は、彼女に会って、そのセリフを一度は耳にしたことがあると思う。

私は1年間に2回くらいのペースで会っている。

自分から「いま掃除の仕事の帰り」と自己紹介(?)するのが面白いし、同じ労働者としての親近感がわく。

『掃除の仕事、続けてるんだな・・・』と思いながらふと「ひさしぶりですね」というと、「おねえさんのことおぼえてるよ。優しくていい人だから」といってくれた。

「私もおぼえてます。いいお客さんだから」とかえすと、「ちょっと待って・・・」といってバッグをごそごそしておみやげをくれた。

そしていつものようにふいっと立ち去ってしまった。

彼女は去りぎわも潔くて好きなのだ。

嫌いなお客さん

試食専門客の中で最悪なのは、おいしいからといって一度に4個も5個も試食して、それを1日に4回も5回もくりかえすお客さんだ。

試食を作るのに時間がかかることもあるし、試食の予算の上限があることもある。

それ以前に試食は商品の味を知るためのものだから、1人の客が腹いっぱい食べる必要はないのだ。

だからこういう試食専門客は試食販売員から嫌われて「試食魔」と呼ばれる。

クリオネのようなお客さん

そういった試食魔とは別に、苦手な試食専門客が1人いる。

やっぱり年齢不詳だが60歳前後なのだろうか。

静かで目立たない女性なのだが、あるときほかの試食販売員が皿に盛っていた肉を、その販売員が一瞬目を離したすきに、ぜんぶ口いっぱいに頬張って食べる姿を目撃してしまった。

まるでクリオネの食事シーンのような豹変ぶりで、人間ばなれしていて怖かった。

よほどお腹をすかせていたのだろうか?

クリオネさんとはけっこうよく遭遇するのだ。2か月に1回くらい。東の方のあちこちのスーパーで。

会うたびに口いっぱいに肉を丸飲みしている姿を思い出す。

なぜか試食専門客にはとてもスリムな人が多い。

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-お客さん, 試食販売

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