初体験の多いコロナ飲み
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コロナで試食販売の仕事がなくなって、別の仕事について半年がたった。
試食販売をしている人たちは仕事がら驚くほどフレンドリーで親切な人が多い。
他社の販売員でも会った瞬間に友だちみたいに仲良くおしゃべりできて楽しかった。
一方、現在の小売店では人間関係が大変で、とくに最初は「針のむしろ」と感じられた。
自己中で不親切な人が自分史上最多の職場なのだった。
あいさつしても不思議と無視されたり、ベテランさんから意味不明に怒られたり、キレられたり・・・
とはいえ、同じようにコロナで仕事がなくなって入ってきた同期のおばさん2人とは仲良くなった(2人とも飲食店の仕事がなくなったといっていた)。
そのうち1人とは週末しか会わないのだが、ある日飲みに誘われた。
おしゃべりしているうちに彼女も私も飲みに行くのが大好きだとわかったからだ。
だか、私はその人のことをほとんど何も知らない。これほど付き合いの浅い人と飲みに行くのは初めての経験だ。
さぞかし緊張して飲みすぎてひどい二日酔いになることだろうと予想された。
9月半ば、彼女はかけもちしている別の仕事帰りに、私は休日の18時にイタリア料理店で合流した。
まるで初デートの待ち合わせ気分だ。
おかしいのは、コロナ下で仕事中はいつもマスクをしているので、互いに相手の顔の全容を見るのが初めてということだ。顔も知らない相手と飲み。
実際は思ったよりも年の差が大きいことがわかったし・・・
性格はこだわらない気さくなタイプ同士という印象だったが、やっぱり仕事中とプライベートでは性格が少しちがった。
そのOさんは仕事中はちょっとのんびりしたヌケ感をかもしていてそこが好きだったのだが、実際はチャキチャキの江戸っ子で、食べるのも、しゃべるのも、セカセカととてもはやい。
東京出身の人と個人的な付き合いをするのは初めてだ。
一方、私は仕事中はとてもスピーディーなのだが、オフになると限りなく動きがのろい。食べるのも、しゃべるのも遅い。ボーッとしているのが好きなのだ。
そこは互いに意外な点だった。
まるで落語の「長短」みたいにテンポが合わないのだ。
ともあれ飲むのが好きなのは確かで、5杯ずつ好きなものを「飲み放題」して満足した(なぜか飲むペースは一致した)。
今回誘ってもらったので、礼儀として「次回は来月飲みに行く?」とメールで誘い返してみたら「再来月あたりにでも・・・」という微妙な返信だった。
ともあれ、1つのイベントが終わってホッとした。
翌日は予想に反して二日酔いどころか朝7時半にパッチリ目が覚めてランニングに出かける始末。
年に数回郷里の友だちと飲むときには必ずグダグダの重い二日酔いになるのに、こんなに爽やかな朝は初めてだ。
たぶんOさんが酒のチャンポンをしない人で、私もそれに合わせてブドウ系一本に統一したのが勝因と思われる(もちろん飲みの前後にOS-1を飲んだ)。
しかし不思議なのは、飲んでいる最中2人ともほとんど酔っ払わず、終始比較的冷静におしゃべりしていたことだ。
これも自分としては不思議な初体験だった。
いつもは飲み始めるとあっという間に酔っ払ってテンションアップするのに・・・
さて、第2回目の飲みが実現するのかどうか、乞うご期待というところ。
執筆者:椎名のらねこ
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